クロスフロー水車とはCrossflow Turbine

水の圧力と速度をランナと呼ばれる羽根車に作用させる構造の水車です。クロスフローとは水がランナを交差し流れることを意味しています。主に1,000kW以下の小水力発電所で採用されます。

オズバーガー社製クロスフロー水車

オズバーガー社製クロスフロー水車の出力範囲は数十キロワットから3,500キロワットです。クロスフロー水車は水中の土砂や流木などに対して耐久性があり、流量変化に追随して調整できるため、流れ込み式水力発電所に適しています。さらに、低負荷から最大負荷まで安定した運転ができます。過酷な条件下でも、数千箇所の地点で、数十年にわたり信頼性を実証してきました。オズバーガー社製クロスフロー水車は溶接加工されており、標準化された部品の組み合わせによって構成されています。このため、様々な設計要件に対応できるとともに、低コストで短納期の生産を可能にしています。

効率

図1はオズバーガー社製クロスフロー水車の部分負荷における効率の優位性を表しています。流量が変動する流れ込み式発電所において、平坦な効率曲線を持つクロスフロー水車は、ピーク効率が高いものの部分負荷時の効率が劣るフランシス水車と比較して、年間発生電力量の点で優位となります。

図2は流れ込み式発電所における流況曲線の事例を示します。
一般的なフランシス水車では発電可能な日数は130日程度ですが、クロスフロー水車であればほぼ年間を通じて発電可能です。

適用

オズバーガー社製クロスフロー水車はその高い技術水準のため、下図のように広範囲に適用が可能です。クロスフロー水車は流れ込み式発電所のほか、あらゆる用途に適用されます。