受変電技術

IEDを適用した
保護・制御装置
(低価格
過電流保護リレー装置)

国際規格IECに準拠したIEDを
用いた保護・制御装置

シーテックは、電力用保護・制御装置の保守点検業務で培ってきた技術や知見を活用して、特別高圧の送電設備等を保護対象とする、
高機能汎用型デジタルリレー(IED:Intelligent Electronic Device)を適用した低価格な保護・制御装置を開発しました。
長年に亘る電力系統の保護・監視制御システムの保守業務で培った経験を基に、
この保護・制御装置の設計から工事、装置の製作、運転開始後の維持管理まで、お客さまのニーズに沿った多様なサービスを提供します。

特徴

汎用品である安価なIEDを採用することにより、従来装置よりも低価格

IEDを2ユニット使用したメイン-メイン構成(リレーの二重化)により高信頼度を実現

自動点検・常時監視機能の実装によりメンテナンスフリー

国際規格IEC61850に対応

基本情報と機能

低価格かつ短納期

  • ・小型かつ最小限の仕様のSEL製IED「SEL‐751A」を採用し、低価格かつ短納期です。
  • ・過電流保護だけでなく、転送遮断機能付き過電流保護、調相一括保護の保護方式にも同型のユニットを適用可能です。複数の保護対象に適用可能とすることで、ユニットの調達コストを低減し、低価格化を実現しています。

適用箇所例

適用箇所例

メイン-メイン構成による高信頼度を実現

  • ・同一の2台のユニットを使用したメイン-メイン構成とすることで、信頼性を向上させており、片方のユニットが故障して動作できなくなった場合でも、もう一方のユニットにより保護機能の維持が可能です。

過電流保護リレー装置外観

過電流保護リレー装置外観

保守・メンテナンス性の向上

  • ・回路の健全性を確保する自動点検機能やアナログ入力回路、CPU等の常時監視機能の実装によりメンテナンスフリーです。
  • ・ユニット裏面の配線は、接点入出力部等をコネクタ接続とすることで、短時間でユニット交換が可能なため、万が一のユニット故障時にも早期復旧が可能です。ユニットは板金にネジで固定されており、板金ごと取っ手を掴んで安全に引き出すことができます。
保守・メンテナンス性の向上

地絡保護性能の高精度・広範囲化

  • ・日本で採用されている高抵抗設置方式の特別高圧電力系統における地絡故障の検出には、75mA〜 2.0Aという幅広い電流感度(51G:地絡過電流リレー要素の整定範囲)が必要です。
    本装置は、地絡電流検出用に小電流域用と大電流域用の2つの入力変換器を実装することによって、地絡感度5mA〜 3.2Aを実現しており、地絡故障の感度検出が可能です。

IEC 61850 国際規格対応

  • ・国際標準規格の通信プロトコルを採用することで、IEC 61850に準拠した端末装置であれば、メーカーを問わず接続可能です。
    ニーズに合った端末装置をメーカーに囚われることなく選択できるため、将来の設備取替や増設時に柔軟に対応できます。
    例えば、IEC 61850に準拠した遠隔監視制御装置やPLC(シーケンサー)と接続することで、遠方からの監視制御、入力電気量や遮断器動作回数のデータ収集が可能です。

遠隔監視制御画面

遠隔監視制御画面

計測・記録機能

  • ・設定PCを接続することによって、主回路の電流・電圧等の入力電気量の確認が可能です。
  • ・動作記録・故障記録を装置内に記録保存することが可能です。装置が動作した際には、内部に記録した事故様相(電流、電圧、周波数等)をオシログラフ機能で表示し、解析することが可能です。

入力電気量の確認

入力電気量の確認

オシログラフの解析

オシログラフの解析

開発経緯

近年、生産システムの高度化に伴い、受変電設備の管理が重要となる中、IoT技術の進歩も相まって、生産システムと一体となった受変電設備の管理に対するニーズが高まっています。
その一方で、受変電設備の高経年化に加え、再生可能エネルギーの大量導入に伴う電力系統全体の短絡容量不足や同期化力の低下など、電力品質が低下するリスク増大への懸念が高まっています。
シーテックは、これら課題の解決をサポートするために、創立以来55年以上に亘り電力系統の保護・監視制御システムの保守業務で培った経験を基に、2013年より高機能汎用型デジタルリレー(IED:Intelligent Electronic Device)を適用した保護・監視制御システムの開発に着手し、2018年より商用販売を開始しています。

お問い合わせ

受変電技術に関するお問い合わせは、
こちらへお気軽にご連絡ください